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大会レポート

榛名山多目的グラウンドで8連続のPC競技に挑む CHEVROLET CORVETTE

07 Nov. 2020

【Day1】紅葉に彩られた美しい山並みに抱かれる

今年、21回目の開催を迎えたコッパデッレ・アウトストリケ。今回はコロナ禍での開催となったが、約40台もの車がエントリー。いつものお楽しみである前夜祭は中止となり、開催前夜は静かな夜となった。

晴れの朝を迎えた1日目。太平洋クラブ軽井沢リゾートを8時に出発した一行は、榛名山の麓を目指す。今回はコロナ対策として、立ち寄るポイントを少なくし、1日目は2ヶ所の競技会場と1ヶ所のスタンプポイント、2日目は1ヶ所の競技会場のみが用意された。

この日最初の競技会場となった榛名山の麓にある多目的グラウンドでは、同じレイアウトで設定タイムを変えながら、8連続のPC競技(決められた区間を決められた秒数で走り、設定タイムとどれだけ誤差が少ないかを競う計測競技)が、繰り返し3回行われた。1回目にうまくタイミングを合わせることができても、2回目と3回目は設定タイムが異なるため、またうまくいくとは限らない。区間ごとの距離は同じでも、設定タイムが違えば、頭も気持ちも切り替えて臨まなければ、いい結果は残せないのだ。スタートラインを見つめるエントラントたちの表情は、毎回真剣そのもの。一喜一憂しながらゴールラインを走り抜けて行くその姿はまるで、少年少女のようだ。

榛名山多目的グラウンドで3回の競技を終えたエントラントたちは、今回唯一のスタンプポイントとなる、伊勢崎市のスマーク伊勢崎へ向かう。ここは昨年もスタンプポイントとなった場所だが、今年はコロナの影響もあり、ギャラリーもまばら。それでも、車が到着すると、手を振ったり写真を撮ったり、距離を保ちながらエントラントたちにあたたかなエールを送っていた。

スマーク伊勢崎を出ると、この日最後の目的地となる前橋市の音羽倶楽部へ。到着したエントラントたちは、ゆっくりと昼食をとり、午後の競技に備えた。

音羽倶楽部でのPC競技は、榛名山での競技と同様に、8連続を3回繰り返すというもの。同じレイアウトで設定タイムの異なる競技に、ここでもエントラントたちは四苦八苦しながら、どれだけ誤差を出さずに計測ラインを踏めるか、果敢に挑んでいた。

競技を終えたエントラントたちは、群馬県を一気に北上し、この日のゴールとなる新潟県湯沢町のナスパニューオータニへ。午後3時を過ぎると、少しずつ夕暮れの雰囲気を醸し出すこの季節。ひんやりと冷たい風が、鮮やかな色に染まった山々の景色と相まって、冬の訪れを感じさせるドライブ。空の色も木々の匂いも、ひとつの季節の終わりと始まりを優しく告げている。競技に集中したあとは、今しか味わうことのできない風景を楽しみながら、ハンドルを握る。

ナスパニューオータニに到着すると、あたりはすでに暗闇に包まれ、雨が降り出していた。まるで、この日のゴールを待つかのように降り出した雨は、約150kmを走り抜いた車たちを、静かに濡らしていた。

夜のガラディナーでは、コロナ対策として、ドライバーとコ・ドライバー1組、1卓ずつの座席が距離を保って用意され、みな思い思いに美味しい料理とお酒を楽しんだ。例年と比べると静かな食事となったが、恒例となっている、この日のPC競技の各計測区間で1位(誤差タイムが一番少ない)となったエントラントの表彰が行われ、名前が呼ばれたチームに送られた拍手が、会場をあたたかく包んだ。

(文&写真:岩本 美香)

  • 榛名山の麓を走る TRIUMPH TR3

  • スタンプポイントのスマーク伊勢崎を後にする AUSTIN HEALEY BJ7 3000

  • 音羽倶楽部でこの日最後のPC競技に挑む DATSUN FAIRLADY 2000

  • 密を避けたテーブル配置で行われたガラディナーでは、恒例の1日目の表彰が行われた

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